岡山支店の高尾です。
まもなく梅雨明けし、いよいよ本格的な夏到来ですね。
エアコンの利用が欠かせない一方で、電気代の値上がりが続き、私たちの家計を大きく圧迫しています。そんな中、電気代の削減を目的として、太陽光発電の導入をご検討されている方もいらっしゃるかと思います。今回は、太陽光発電の導入で電気代をどのくらい節約できるのかについてお話したいと思います。

太陽光発電とは?
太陽の光を利用して電気を作り、家庭内に電気を供給します。パネルには太陽電池という半導体が含まれ、太陽の光が当たると電気が流れる仕組みです。

電気代の節約につながる理由
自家消費による削減
太陽光発電システムで生成した電力を自宅で消費することで、電力会社から購入する必要が減ります。これにより、電気代を削減することができます。
ネットメータリング制度
多くの地域で採用されているネットメータリング制度では、余った電力を電力会社に売ることができ、売った分の電気代を請求から差し引くことができます。
固定コストの削減
太陽光発電システムの設置費用は初期投資が必要ですが、その後の運用コストは比較的低く抑えられます。長期的には固定コストを削減できるため、電気代の節約につながります。
エネルギー価格の上昇に対する保護
太陽光発電システムは太陽光を利用するため、太陽光の無料のエネルギー源を活用しています。これにより、エネルギー価格の上昇に対する保護を得ることができます。
これらの理由から、太陽光発電システムは電気代の節約に効果的な選択肢とされています。

再生可能エネルギーの
固定価格買取制度(FIT制度)とは?
太陽光で発電された電気のうち、自宅で消費しきれなかった余剰電力は、電線を通じて電力会社に送られ、国が定める価格・期間(家庭用太陽光は10年間)で、電力会社が買い取る制度です。このFIT制度は、発電量のうち、30%は自家消費に回すことが義務付けれています。

引用元:経済産業省 資源エネルギー庁
発電量と日照時間
発電量は天候によって左右されるので、常に安定した電力を確保できるわけではありません。日照時間が長ければ長いほど、効率よく発電できる時間が増え、発電量は多くなります。つまり、発電量は日照時間に比例しているのです。では、「晴れの国」と呼ばれている岡山県では、年間にどのくらいの発電量が見込めるのでしょうか?
次の条件で設置した場合、予測される年間の発電電力量のシュミレーションです。
《条件》
5.208kWシステム
方角:真南
地域:岡山県岡山市
傾斜角:30度

引用元:京セラ発電量シュミレーター
自家消費 VS 売電
どちらがお得!?
では、自家消費で節約できる電気代と売電で得られる収入はどのくらいかを見ていきましょう。
自家消費
上記のシュミレーションより自家消費にあたるのは
5,868kWh × 30%(FIT制度) = 1,760kWh
現在の電気料金の平均単価は、35円/1kWhと言われているので、
35円 × 1,760kWh = 61,600円
つまり、
61,600円が1年で節約できる電気代の金額です。
売電価格
一方の売電価格は、下落傾向が続き、現在は16円/1kWhです。
以上のことより、
売るより自家消費した方が良い。発電して自家消費できた分が経済的メリットとなります。
自家消費率を上げるには??
発電した電気は、基本的に保存することができません。日中は利用できますが、すべて自家消費に回すことは実際には不可能で、夜間は電力会社からの電気に頼ることになります。そこで、より効率よく発電した電気を使用し、自家消費率を上げる方法3つあげます。
オール電化+おひさまエコキュートを活用し
電気の使用量を増やす
「おひさまエコキュート」は、太陽光で発電した電気を使い、日中に沸き上げる自家消費促進型のエコキュート(給湯器)で、太陽光発電と非常に相性が良いです。

引用元:東京電力エナジーパートナー
蓄電池を導入し、電気を貯めておく
太陽光で発電できない夜や雨の日にも、貯めておいた電気を活用できます。日中は太陽光の電気、夜間は貯めておいた電気で必要な分をまかなえば、自給自足の生活がより可能です。
V2Hを活用する
電気自動車の大容量バッテリーに、太陽光で発電した電気を蓄えておき、夜間に車から家に戻して活用するシステムです。車が走行していない時間に、バッテリーを家庭用電源として利用するのです。また、蓄電池に比べて容量が数倍から数十倍も大きいため、災害時の非常用電源としても力を発揮します。

引用元:東京電力エナジーパートナー
最後に
太陽光発電は良いシステムですが、導入コストやメンテナンス費用も必要になる為、設置時のコストや定期点検の内容なども確認することが必要です。また、売電単価が安くなっている今、
売電収入を考えて太陽光発電を導入するより、
作った電気を自家消費するほうが経済的メリットは大きい
と考えられます。ご自身のライフスタイルや将来設計を考えながら検討してみましょう。

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