最近、リビングドアを設けない設計が増えてきています。
今回は
- リビングドアを設けないメリット・デメリット
- デメリットの回避方法
- リビングドアを設けても抜け感や広々感を出す方法
の3点をご紹介します。
リビングドアを設けないメリット
1.LDKを広く感じる事ができる
壁やドアが無い事により、視覚的に広がる効果も生まれLDKが解放感のある空間になります。
2.コストカット
玄関ホール部分の面積、間仕切り壁、ドアが無くなることによってコストカットができます。
3.来客時や学校から帰ってきたお子さんがすぐ分かる
外にいる人の気配を感じ取りやすくなったり、お子さんがリビングに立ち寄らなくても、帰ってきた事を確認する事が出来ますので、コミュニケーションがとりやすくなります。
4.レイアウトがしやすい
土間部分にそのまま家具を置いてサブリビングとして使うのもアリです。高さのある家具を置けば、目隠しになりますし、将来的には壁を作る事もできますので、レイアウトの可能性が広がります。
玄関から繋がる土間リビングは外との連続性があり伸びやかです。上記以外にも様々なスペースとして楽しむ事ができます。
リビングドアを設けないデメリット
1.来客時のプライバシーが心配
宅配・Uber Eats・ご近所さん等の来客があった際、玄関を開けるとLDKが丸見えなんてこともあります。
2.音や匂いが広がりやすい
TVの音や話し声が土間まで聞こえてしまったり、料理の匂いや靴の匂いが行き来しやすいです。
3.寒くなりやすい???
LDKと玄関の間にリビングドアが無い事によって、LDKが寒くなりやすいと思われがちですが、、実は↓
デメリットの対策
1.プライバシー確保のための視線対策
下記写真のように、玄関から入ってすぐのところに壁を一部設け、空間としては繋がっているが、少し進まないとLDKは見えないように作る。
2.音・匂い対策
- 壁を設ける。
- キッチンと土間を遠ざける。
- 靴付近に消臭剤を置く。
- 玄関ドアの風の通り道から靴置場を遠ざける。
音はさておき、匂いについてはかえって風通しが良くて匂いがこもらなくて良いかも?
3.寒さ対策
リビングドアを設けない場合、室内が寒くなると思われがちですが、実はそんな事はないんです。もちろん玄関ドアを開けた瞬間は寒いですが、玄関からLDKに直接入る場合と、玄関からリビングドアを開けてLDKに入るとで、寒さはあまり変わりません。
映画やドラマで見る海外の家は玄関そのものが無いですよね?シカゴやニューヨークなんてめちゃくちゃ冬は寒いのに、玄関ドアからいきなり室内なのが普通です。結局は玄関ドアを開けて家の中に入るという行動の瞬間に冷気は必ず入ってきます。リビングの手前に玄関ホールがあったとしても、玄関ホールを暖房してる人なんて日本じゃいないですよね?という事は、リビングドアを開けると玄関ホールから冷気が入ってくるので、そう大差は無いってことになります。
感覚的な問題でそれでも寒そうでいやだなという場合は、玄関ドアを開けた時に直線的に風が流れて来ないようなレイアウトにするなど、ちょっと工夫をすることでイメージ的にも感覚的にも変わってくると思います。
玄関ホールやそこから他のスペースへのアクセスに必要なホール・廊下などに3帖分のスペースを取っていたとしましょう。その3帖のスペースのうち2帖だけでも収納にできたら、LDKはもっとスッキリ広々するかもしれませんよ?
リビングドアを設けても抜け感や広々感を出す方法
今度は逆に、リビングドアを設けても視線の抜け感を確保して広く感じさせられる方法のご紹介です。最近流行りのガラス建具を使用すると、ホールからLDKの様子が見えて開放感を持たす事が可能です。
こちらの実例は、愛知県にある小牧展示場の玄関からリビングへ入るドアです。リビングからも玄関(廊下ホール)の様子が覗けるようになっており、来客時や帰ってきたお子さん等、人の気配を感じることが出来ます。扉の色は完全透明ではなく、ブラックにする事によって室内がはっきり見えてしまう事を防ぎます。高さも天井まであるハイドアタイプとなっており、天井が連続して見える事でスッキリ広々して見えます。
ぜひご自身に合ったプランを見つける参考になればと思います。以上、桑名展示場の渡部でした。