吹抜けにある家でよく見かける、天井でクルクル回っているプロペラのような物
あれは何のためにあるのか…?

お客様からも、デザインのためですか?と聞かれる事がよくあります。あのプロペラ(というよりファン)にはどんな役割があるのか、お話ししたいと思います。
シーリングファンとは?
シーリング=天井という意味で、すなわち天井扇。天井に取り付けるサーキュレーターの役割を果たすファンの事で、ファンを回転させ空気の流れを機械的に起こすことで空気を攪拌させ、室温を一定にさせる働きがあります。

開放的なリビングにしたい!
という事で、リビングに開放感が欲しい!というご要望や、建物内部(上下階においても)の温度差をできるだけ少なくする室温のバリアフリー対策としても昨今では有効的言われている事からも、吹抜けを採用されるLDK計画には人気があります。
天井を高くすると高い位置の窓で光を取り込み明るくできたり、開放的なリビングが作れる反面、何の対策もナシで吹抜けを採用してしまうと冷暖房効率が悪くなると言うデメリットがあります。そのデメリットを解消してくれるのが、シーリングファンです!
吹抜けのメリット・デメリットについてはこちらの記事も併せてご覧ください。
シーリングファンを使って冷暖房の効率を上げる方法
シーリングファンは回転方向を変える事で風向きを変える事が可能です。エアコンの暖房・冷房の切替えに合わせて風向きも変えるのが一般的にはオススメです。
◯夏の冷房時期は風を下向き(半時計回り)に送る

シーリングファンから起こる下向きの風を直接的に利用することで体感温度が下げられ、冷房による快適性をより実現できます。
◯冬の冷房時期は風を上向き(時計回り)に送る

上から上に向かって風を送ることで、天井付近に溜まりやすい暖かい空気を壁伝いに足元へ流れ込む効果を発生させることで、暖房効果を高めることができます。
吹抜け上部に溜まりやすい暖かい空気を下向きの風で強制的に送った方が、暖房効果が高まる?とも考えられますが、下向きにする事で直接的に風が当たることで寒いと感じる場合もあるので、特に決まりがある訳ではないですが、寒いと感じるシーズンは上向きで直接風が当たらないように。暑いと感じるしシーズンは下向きで直接風が当てて体感温度が下げられるように。というのが基本形です。

シーリングファンを併用することで空調エネルギーを節約
「エアコンとサーキュレーターの併用を推奨」は省エネのコツとして最近では周知されていますよね?シーリングファンは、このサーキュレーターの役割を果たす機械で、空気をサーキュレーションするにあたりベストポジションに固定設置されてる機械といえます。
夏場は設定温度を1度高め、冬は1度低めにすると、約10%節電になる
と言われてますが、エアコンの温度設定を下げやすくするためにもシーリングファンは有効で、吹抜け採用したお住まいの温度のバリアフリー対策にも一躍する有能な設備です。
シーリングファンの電気代はどのくらい?
DCモーターファンの場合で消費電力が約15W
1kwの電気代を40円とすると
15W/1000×8時間×40円=4.8円/日
144円×30日=144円/月
というのが理論値です。毎日8時間稼働させた場合の1ヶ月の電気代が144円。
その他・気をつける事
◯天井下地補強が必要
シーリングファンは本体重量に、ファン回転時の遠心力と振動が加わりますので、商品に表示されている重量プラス4~5kgの負担が天井にかかります。
製品の大きさによっては天井に下地補強が必要なため、購入の前に担当にご相談下さい。
◯掃除について
シーリングファンは手が届かないので掃除のしにくさを心配される方が多いと思います。
2階通路や1階シーリングファンの真下から、柄の長いモップやクイックルワイパーでホコリを拭き取っていただくだけで大丈夫です。
シーリングファンを取り入れた、快適で省エネな暮らしをしましょう!
