主に2階建てで建築を考える場合ですが、総2階・吹抜け・スキップフロア・ハーフ吹抜け・2Fロフト・小屋裏ロフトなど、それらの要素の天井の高さをどのような形にするかで多様な空間表現ができ、アイデザインホームでは各展示場をはじめ、実際にお客様のお住まいにおいても様々な事例があります。
ハーフ吹抜けとは

通常の吹抜けとは
1階の床から2階の天井までの高さがあり、1階と2階の空間を繋げたもの。
ハーフ吹抜けとは
その名の通り半分程度の高さの吹抜けで、1階の天井高を通常より1m程度高くしたもの。その上は収納などのロフトとして有効活用することができます。
空間の拡大効果は通常の吹抜けには劣りますが、「吹抜けにしたら2階が狭くなってしまう」という一般的によく言われるデメリットを解消しつつほど良い高さの表現ができるので、ハーフ吹抜けは総2階(吹抜けがない通常の天井高)と通常の吹抜けの良いとこ取りとも言えます。
通常の吹抜けもハーフ吹抜けも、高さの開放感と高い位置に配置できる窓により、採光性に優れた自然光あふれるリビングにすることができるのが大きな魅力です。
ハーフ吹抜けのメリット・デメリット
ハーフ吹抜けのメリット
ハーフ吹抜けは、吹抜けの開放感を取り入れつつ、空間の使い方や快適性をよりバランスよく調整できる間取りの工夫の一つです。吹抜けほど大胆なデザインではないものの、実用性を考えた家づくりにおいて魅力的な選択肢となります。ここでは、ハーフ吹抜けの具体的なメリットを紹介します。
1. 吹抜けほど大きなスペースを取らずとも、適度な開放感が得られる
リビングやダイニングをハーフ吹抜けにして天井の高さを部分的に変えることで、空間にメリハリをつけながら開放感を得ることができます。これにより、通常の吹抜けと比べても十分な広がりを感じることができ、狭さや圧迫感を軽減できます。特に、限られた敷地内で開放感を演出したい場合に有効な方法です。
2. 吹抜けに比べて空間の広がりを抑えるため、空気が流れすぎず温度管理がしやすい
通常の吹抜けのデメリットとして、2階ホールと繋げた設計が多いため空気の体積が必然的に増え、空調の効率が悪くなることが挙げられます。ハーフ吹抜けは開放感を確保しつつ、通常の吹抜けよりも空間が閉じているため、空気の流れが調整しやすくなります。そのため、エアコンの効きが比較的良く、冷暖房コストの負担を抑えることができます。
3. 吹抜けほど音が響かず、1階と2階のプライバシーを保ちやすい
通常の吹抜けでは1階の音が2階に響きやすく、家族間でのプライバシーが確保しにくいというデメリットがあります。しかしハーフ吹抜けなら、1階と2階の繋がりを減らすことができるため音の広がりを抑えることができます。リビングでのテレビの音や会話が2階に響きにくく、家族それぞれが快適に過ごせる環境を作りやすくなります。これはにおいの伝わりやすさも同様に言えることです。
4. 吹抜けに比べて床面積のロスが少なく、収納や居室などのスペースを確保しやすい
吹抜けを作るとその分2階の床面積が減ってしまい、どうしても全体的な広さの確保が必要になってきます。しかしハーフ吹抜けなら、その上に収納や居室のスペースをしっかりと確保することができます。例えば、天井高1.4mのロフトにすれば床面積に含まれない(自治体や検査機関により判断が異なる)収納スペースをつくることができ、天井高を屋根なりに高くすれば居室として使うことも可能です。

ハーフ吹抜けのデメリット
ハーフ吹抜けには多くのメリットがありますが、間取りの計画やメンテナンス面など、いくつかのデメリットも存在します。採用する範囲や設計の工夫によっては思ったほどの効果が得られない場合もあるため、慎重に検討することが大切です。
1. 空間の広がりは感じられるが、吹抜けのような圧倒的な開放感にはならない
ハーフ吹抜けは、吹抜け特有の開放感を適度に取り入れた間取りですが、通常の吹抜けに比べるとその効果は控えめです。例えば、大きな吹抜けのある家では天井の高さが強調され広がりをダイレクトに感じられますが、ハーフ吹抜けではその高さが抑えられ2階との繋がりが減少するため、視界の抜けが限定的になります。「もっと広く感じると思っていた」と後から感じることもあるため、どの程度の吹抜けが自分の理想に合っているのか、展示場や完成見学会で多くの実例を見て体感し、慎重に検討する必要があります。
2. 上下階の間取りに制約が出て自由度がやや下がり、設計力や施工力が必要になる
ハーフ吹抜けを取り入れると2階の床に段差ができるため、それを考慮した部屋の配置を計画することが必要になり、間取りの自由度がやや下がってしまいます。また総2階に比べると構造が複雑になるため、高さを変えた床をどう支えるか、耐震性をどう確保するかなど、設計や施工の技術が求められます。アイデザインホームは豊富な実績、ノウハウから、それぞれのご家族が求める間取りをご提案させていただきます。
3. 高い位置の掃除やメンテナンスが必要になる
吹抜けと同様に、ハーフ吹抜けでも高い位置に設置した窓や照明に手が届きにくく、ホコリや汚れがたまりやすくなる可能性があります。また、照明の交換や壁のメンテナンスが必要になった際に、背の高い脚立や専門の業者が必要になるケースもあります。例えば、汚れが目立ちにくいガラスを選ぶ、電球交換が容易な照明器具にするなど、設計段階で掃除のしやすさを考慮し、お手入れしやすい工夫を施すことが大切です。
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ハーフ吹抜けの費用
ハーフ吹抜けの費用とポイントについて
ハーフ吹抜けを採用する際、気になるのが費用です。アイデザインホームでは、ハーフ吹抜け+ロフトの組合せを、通常の吹抜けや総2階で部屋を設ける場合とほぼ同額でご提案しています。そのため、「吹抜けの開放感を楽しみつつ、収納や居室スペースも確保したい」という方にとって、コストを抑えながら理想の住まいを実現できる、お得な選択肢となります。
ロフトへの階段費用
ハーフ吹抜けの上部にロフトや居室を設ける場合、2階からの段差が生じるため、階段の設置が必要になります。階段の種類によって費用は異なりますが、約15〜20万円程度で設置が可能です。
高窓やロールスクリーンの追加費用
ハーフ吹抜けに高窓を設置する場合、開閉式を選ぶと高所用タイプになるため費用は上がりますが、採光だけでなく放熱にも役立つため費用対効果は高く、予算と効果を併せて検討する必要があります。さらに、日差しの調整やプライバシー確保のためにロールスクリーンを追加する場合、手動タイプよりも電動タイプの方がコストアップに繋がり、用途やデザインに合わせた選択が重要になります。
ハーフ吹抜けの事例
ちゅーピー展示場

ハーフ吹抜けとピットリビングを組合せた事例。足場板のアクセントウォールとラダー状の装飾でインパクトのある空間になっています。
橿原展示場

ハーフ吹抜けの天井をレッドシダーの羽目板でアクセントに。ハイサイドサッシとワイドな掃出し窓で明るく開放的なリビングになっています。
桑名展示場

ハーフ吹抜けのリビングの隣にスキップフロアを設けて、高低差を楽しめる空間になっています。
RSKバラ園展示場

番外編で、平屋に取り入れたハーフ吹抜け。上階がないため屋根に合わせて天井を高くすることができ、通常の天井高のダイニングとメリハリをつけて広く感じる設計になっています。
ハーフ吹抜けを採用している展示場
広島エリア ちゅーピー展示場
福山エリア 福山展示場・福山北展示場
岡山エリア RSKバラ園展示場
関西エリア 中百舌鳥展示場・橿原展示場
東海エリア 各務原展示場・桑名展示場
各エリアの展示場でハーフ吹抜けを体感いただけますので、ご興味のある方はぜひお越しください。
その他のハーフ吹抜けの実例
実際のお客様のお住まいでも採用されています。
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ハーフ吹抜けについてよくある質問
Q1. ハーフ吹抜けとは何ですか?
通常の吹抜けの半分程度の高さの吹抜けで、1階の天井高を通常より1m程度高くしたもの。その上は収納などのロフトとして有効活用することができます。
Q2. ハーフ吹抜けにすると寒くなりませんか?
通常の吹抜けでは2階ホールと一体の空間にする設計が多いため必然的に空気の体積が増えてしましますが、それに比べるとハーフ吹抜けは空間が閉じているため、空気の流れが調整しやすくなり、冷暖房コストの削減に繋がります。
Q3. 吹抜けとハーフ吹抜け、どちらがおすすめですか?
開放感を重視するなら通常の吹抜け、空間効率や収納量のバランスを重視するならハーフ吹抜けがおすすめ。ハーフ吹抜けの上は2階から段差を設けた空間になるため、それも加味して検討してみてください。
Q4. ハーフ吹抜けにすると建築コストは高くなりますか?
アイデザインホームでは、ハーフ吹抜けにする費用は通常の吹抜けや総2階で部屋を設ける場合とほぼ同額でご提案しています。2階からハーフ吹抜けの上のロフトへ上がる階段が約15〜20万円程度で設置できます。
Q5. ハーフ吹抜けにすると音は響きますか?
通常の吹抜けに比べるとハーフ吹抜けは空間が閉じているため、1階と2階、双方の音が響きにくくなり、家族それぞれが快適に過ごせる環境を作りやすくなります。
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